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多摩美術大学美術学部卒業制作展レビュー

多摩美術大学美術学部卒業制作展・大学院修了制作展
会期 3/23(水)10:00~15:00まで
場所 多摩美術大学八王子キャンパス


3/22多摩美術大学美術学部卒業制作展・大学院修了制作展。デザイン棟で、生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻とグラフィックデザイン学科の卒業制作全作品を4時間かけて観る。プロダクトは、作者の顔写真付き自己紹介ボード、作品コンセプトシート、作品制作における事前リサーチ、検証のプロセスのまとめなど、展示として見せるための工夫が全体でなされていて、好印象。矢島広道の青いチェス「カタチの繋がりを楽しむチェス」は、陶器の素材がもつ良さを再発見させるアートであったし、好きなものへの着目から出発し、もののかたちと色を最後まで追求していくプロダクトの思考と作業は根気強く、そのぶん作品としてこうして完成してピースが揃ったチェスと思考のプロセスを並列して見せられると、ある種のパッケージとして作者の旅路と到達点を一望でき、コンセプトがわかる爽快感を感じる。その他、写真における人と物との”間”の考察からのものを様々な角度から見ることを確保する装置としての指輪「指先から景色をのぞく」(鈴木真央)、片手で装着のスピード感を出せるように工夫したショルダーバック「片麻痺の人でも使いやすい一瞬で紐を短くできるショルダーバックの提案」(矢野晶子)、の作品が秀逸だった。
グラフィックデザイン学科は、ポスター、イラストレーション、写真、映像、アニメーション、絵本、ブックデザイン、タイポグラフィ、その他デザインなど作品ジャンルが多岐に渡るなか、10作品のブランディング、パッケージデザインの展示室が一際目を引いた。なかでも西山千尋の感覚の展開図「gem craft」は、合理的な基本形をあえて一度くずしていって、自分の感覚に依るかたちをアナログな切り貼りの手作業と計算とで見つけ出す難易度の高い仕事に取り組んだ自主研究ベースのアート。〈フォンダシオン ルイ・ヴィトン〉、フランク・ゲーリーの建築に言われている人間味ある建築に通じるものがある、ある種のランダムな造形へのあくなき関心、労力を問わずに、しかし一方で緻密に計算をして追い求めるかたちのなりたちへの好奇心があると思った。北村佳那子の色鉛筆を入れるパッケージ「かじつのいろみ」は細部まできれいだった。展示は23日15時まで。都守郊介=文 


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Kosuke Tsumori, Gallery TACHIBI, a committee of The TACHIBI ART FESTIVAL.
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Author:tachibi
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